第2部 心房粗動

第1章 メカニズム

第1章 メカニズム

心房粗動とは

図1
図1: 心房の中に電気の通り道(矢印)ができてしまいます。

心房の中に傷ができて、そこを伝導する電気の旋回路ができてしまい、そこからの電気刺激により心室が興奮する不整脈です(図1)。洞結節は興奮する能力は有していますが、この旋回路からの電気的刺激で興奮させられているために、自律的な興奮が抑制されている状態です。電気的興奮がこの旋回路を1周するのに、0.2〜0.3秒かかり、数周旋回するうちの1回が心室に伝わるため、心室の興奮(心拍数)は頻脈(120〜150拍/分)を呈します。心拍動のリズムは心房の興奮が心室に伝わる比率により、規則正しくなったり、不規則になったりします。

心房粗動の症状

心拍数が上昇しているので動悸を自覚します。心拍数が速い状態が長期間続くと心機能が悪化し、労作時に息切れを自覚します。しかし、心房粗動になっても、心房興奮が心室に伝わる比率によっては、心拍数が上昇せず、尚且つ、心拍が規則正しく打ち、全く自覚症状のない方もいます。

心房粗動の原因

心房粗動の基本的原因は心房の一部に傷ができることです。
以下に代表的な原因を5つ挙げます。

  • 抗不整脈薬の投与:心房細動(心房に傷ができて発症)の治療として、サンリズムやプロノンという抗不整脈薬を投与すると約15%の患者さんは、不整脈が心房細動から心房粗動に変化します。心房粗動になると、心房細動よりも自然に停止しずらくなり、不整脈の持続時間が長くなります。
  • 基礎疾患:甲状腺機能亢進症、肥満、睡眠時無呼吸症候群、心膜炎、肺疾患、肺動脈血栓症などがあると心房に負荷がかかり、心房に傷ができて、心房粗動を起こすことがあります。
  • 図2
    図2: 右心房の切開線の周囲を旋回する心房粗動
    参考文献 Circulation. 1996;93:502-512

    心臓外科手術:心臓外科手術後の急性期、慢性期に心房粗動が発症する可能性があります。手術の際に、心房に加えた切開線(傷)の周りに旋回路ができて発症します(図2)。

  • 心房細動アブレーション:心房細動アブレーションで治療した部位(傷)の周囲を旋回するような心房粗動が起こることがあります。
  • 原因不明:数%の患者さんは、上記のいずれにも当てはまらず、原因が良く分からない方がいます。しかし、その様な人でも、カテーテルアブレーション時に、詳しく調べてみると、心房には何らかの変性部位(傷)ができています。

心房粗動の予後

心房細動と同様、脳梗塞の発症率が高くなります。心拍数が速い状態が続くと、心機能が低下し心不全を呈するようになります。

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