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血液サラサラの薬を内服している人が特に注意すること

院長ブログ

血液サラサラの薬を内服している人が特に注意すること

心房細動になるとそうでない人に比較し、5倍、脳梗塞になりやすくなります。それを予防するために、血液サラサラの薬(抗凝固薬)を内服してもらっています。しかし、この抗凝固薬を内服していると、1年間に100人中1人は重症の出血性合併症(脳出血、消化管出血)を引き起こしてしまいます。この出血性合併症は下記の表の「特徴」を多く有するほど起こしやすくなり、それぞれの特徴を1点とすると、合計3点以上の人が特に危険と言われています。この点数のことを、「特徴」の頭文字をとってHASBLEDスコアと呼んでいます。

 

このHASBLEDスコアの中で、患者さん自身の努力で改善可能なのが、血圧と飲酒ですが、特に影響が大きいものは血圧です。抗凝固薬を内服している人は、出血性合併症を引き起こさないようにするために、高血圧に注意しなければなりません

 

血圧を下げるためには、何はさておき減塩です。日本人の約半分は食塩感受性です。食塩感受性とは摂取した食塩を体に貯め込む性質のことをいいます。その性質により、血液中の塩分濃度が高くなると、それを薄めるために、体の中の水分量が増えて血圧が上昇します。

 

減塩の効果はすぐに表れます。高血圧の原因精査で入院中の患者さんが、塩分6g/日の病院食をとっているだけで、数日以内に血圧が正常化するのは良く経験されることです。抗凝固薬を内服され、血圧の高い方は出血性合併症を来さないためにも、減塩を心がけてください。

頭文字特徴点数
H高血圧 (収縮期血圧 > 160mmHg)1
A腎機能障害
肝機能障害
1
S脳卒中1
B出血の既往もしくは出血性素因1
L不安定なワーファリンコントロール1
E65歳以上1
D抗血小板剤もしくは解熱鎮痛薬の使用
飲酒 週にビール500ml×3本以上
1