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第7部 心室細動

第7部 心室細動

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7-1 心室細動のメカニズム

心室細動とは

心室細動とは心室筋が組織だった興奮ができずに、有効な収縮ができなくなり、血液を拍出できなくなる状態です(心電図)。脳や心臓に血液が供給されなくなり、そのまま処置が行わなければ死に至ります。

心電図
心電図

心室細動の原因

心筋梗塞、ブルガダ症候群、QT延長症候群、他原因不明の特発性心室細動というのもあります。

心室細動の症状

意識消失 有効な血液の拍出が行われないので、意識はなくなります。

7-2 心室細動の治療

電気ショック(AED、植込み型除細動器など)

一度心室細動に至ったものが自然に正常の心拍に戻ることは極めて稀です。そのため、救命のためにはほとんどの場合電気ショックが必要です。

カテーテルアブレーション

ブルガダ症候群はまだ臨床研究の段階ですが、心臓の外側の特殊な心筋をアブレーションすることで、その後の心室細動発作を予防することが可能になってきました。また、心室性期外収縮がきっかけで、心室細動に移行するようなタイプは、そのきっかけとなる心室性期外収縮をアブレーション治療することで、心室細動にならないようにすることも可能です。

【執筆】桑原大志 医師・医学博士
東京ハートリズムクリニック院長
日本不整脈心電学会認定不整脈専門医