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何かを食べると動悸やめまいがする 嚥下性不整脈 嚥下性心停止

何かを食べると動悸やめまいがする 嚥下性不整脈 嚥下性心停止

比較的珍しい不整脈があります。何か物を食べると動悸がする、もしくはめまいがする。嚥下性不整脈、嚥下性心停止と言います。固形物や液体が食道を降りていくときに、心房性期外収縮や心房細動、心停止が起きるのです。

メカニズムは次のいずれかと考えられています。1)食道は心房の真後ろに存在します。固形物が食道を通過した際に機械的に食道が心房を押して不整脈が起きる。2)食道には自律神経が分布しています。固形物や液体が食道を通過した際に、強烈な自律神経反射が起こり、不整脈や心停止が起きる。

嚥下性心停止の治療はペースメーカーの植え込みです。嚥下性心房性期外収縮や嚥下性心房細動は薬物治療がほぼ無効ですので、根治するためにはカテーテルアブレーションしかありません。

アブレーション方法は、あらかじめ心臓の中にカテーテルを入れておいて、手術中に固形物を飲み込んでもらうのです。不整脈が出た瞬間にカテーテルでその不整脈の起源を探します。実際に物を飲み込んでもらわなければならないので、全身麻酔をかける訳には行かず、局所麻酔で行わなければなりません。しかし、焼灼する際には強い痛みを自覚するので、場所を同定した後に、全身麻酔をかけてアブレーションを行います。