健康診断の結果を見て、
「心電図異常を指摘されました」
と言われ、『不整脈を指摘された』と不安になって受診される方は少なくありません。
しかし実際には、「健康診断で心電図異常を言われた」=「不整脈がある」とは限りません。
― 「不整脈」と「心電図異常」は違います ―
健康診断では心電図の判定結果として、
- 要経過観察
- 要精密検査
- 心電図異常
などと記載されることがあります。
すると
「心電図がおかしい」
↓
「不整脈がある」
↓
「心臓が悪い」
と考えてしまうことがあります。

― 実は不整脈ではない心電図所見 ―
健康診断でよく見かける所見として、
- 右脚ブロック
- 左脚ブロック
- 左軸偏位
- 右軸偏位
- 陰性T波
- 平低T波
- 非特異的ST-T変化
- R波増高不良
などがあります。
これらはいずれも「不整脈」ではありません。
もちろん中には精密検査が必要なケースもありますが、多くは心拍のリズム異常ではなく、心臓の電気の流れ方や波形の特徴を表している所見です。
ところが健康診断の結果票では、これらがひとまとめに「心電図異常」と記載されるため、「不整脈と言われました」と受診される方が非常に多いのです。
心電図診断の名称自身にひと工夫あるといいな、と思います。
私自身、循環器専門医として長年診療してきましたが、健康診断の結果票に記載される心電図診断名は一般の方には非常に分かりにくいと感じています。
「右軸偏位」
「非特異的ST-T変化」
「R波増高不良」
と書かれても、その意味を理解できる方はほとんどいないでしょう。
実際には、
- 特に問題のない生理的変化
- 年齢や体型による変化
- 電極装着の影響
- 念のため確認したい所見
など様々な意味が含まれています。
本来であれば、結果票に簡単な解説が添えられていてもよいのではないかと思います。

― 本当に確認すべきことは何か ―
健康診断で重要なのは、
「異常があるかどうか」ではなく、
「その所見に臨床的な意味があるかどうか」です。
例えば、
- 心房細動
- 発作性上室性頻拍
- 心室性不整脈
のように治療や経過観察が必要な不整脈もあります。
一方で、
- 生涯にわたり問題にならない所見
- 追加検査が不要な所見
も数多く存在します。
健康診断の結果だけで自己判断することはおすすめできません。

― 東京ハートリズムクリニック新宿での評価 ―
東京ハートリズムクリニック新宿では、健康診断で心電図異常を指摘された方に対し、その所見が本当に問題なのかを丁寧に評価しています。
必要に応じて、
- 12誘導心電図
- 24時間ホルター心電図
- 長時間心電図モニター
- 心エコー検査(心臓超音波検査)
などを組み合わせて診断を行います。
健康診断の結果票を持参していただければ、その所見が何を意味するのか、どの程度心配すべきなのかを分かりやすくご説明いたします。

― まとめ ―
健康診断で「不整脈」と言われても、実際には不整脈ではないケースが少なくありません。
大切なのは診断名そのものではなく、その所見に医学的な意味があるかどうかです。
結果票を見てもよく分からない、説明を受けても不安が残るという方は、一度循環器専門医へご相談ください。
東京ハートリズムクリニック新宿では、健康診断で指摘された心電図異常全般について専門的な評価を行っています。

